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こんにちは!東京本社インターンの柿本です。
2025年5月26日(月)に第57回地方創生チャレンジクラブ勉強会を実施しました。
今回のテーマは、「長崎県大村市の事例から学ぶ地方創生」。
講師には、大村市役所で企画政策部長を務める山中さと子様をお迎えし、自治体の現場でのご経験や取り組み事例そして山中様ご自身が地方行政に込めてきた想いについてお話いただきました。
当日は約40名の方にご参加いただき、参加者からも多くの気づきと学びが得られたとの声が寄せられました。
本記事では、勉強会の様子をご紹介します。

テーマ:長崎県大村市の事例から学ぶ地方創生
日時:2025年5月26日(月)17:30~19:00
(終了後、グループにてオンライン交流会を実施)
実施形式:オンライン(Zoom)
参加者数:約40名
山中さと子様
長崎県大村市役所 企画政策部長
30年以上にわたり自治体職員として行政の最前線を走ってこられた山中様。
現場で地域課題に向き合いながら、官民連携の推進やデジタル技術を活用したまちづくりなど、多彩な施策を実践されています。
住民との信頼関係を何より大切にしながら、 “現場発・市民参加型”の地方創生を体現されている方です。

長崎県の中央に位置する大村市は、自然と都市機能が調和したまち。
その最大の強みは圧倒的な交通アクセスの良さです。
長崎空港・新幹線新大村駅・高速ICがすべて5km圏内に集まっており、東京・大阪・福岡といった主要都市にも2時間以内でアクセス可能です。
こうした好条件も後押しし、大村市はこの50年以上ずっと人口が増加し続けている全国でも珍しい自治体です。
2025年中には人口10万人を達成する見込みで、成長する地方都市として注目を集めています。
また、大村湾や多良岳に囲まれた豊かな自然環境にも恵まれており、海産物や農産物、畜産物といった地元の食も充実しています。
図書館・医療・子育て施設といった都市機能の整備も進んでいる一方で、土地価格や生活コストは比較的低く、暮らしやすいまちとしても定評があります。
さらに大村市を語る上で欠かせないのが、「ボートレース大村」。
その売上は5年連続日本一であり、繰入金として得られた収益(年間150億円規模)を活用し、水道管工事や学校の建て替えなど、住民サービスやインフラ整備に還元しています。
こうした好循環により、大村市は“福祉と市民サービスが充実したまち”としてのイメージを確立しています。

大村市は2017年に「地方創生課」を新設し、柔軟で先進的なまちづくりを推進しています。
なかでも注目されたのが、しあわせ循環コミュニティ事業「おむすび2025」という取り組みです。

「おむすび2025」は、大村市がリリースした独自のポータルアプリ「おむすび。」と、デジタル地域通貨「ゆでぴ」によって構成されています。
アプリ「おむすび。」は、天気・イベント・行政情報・子育て支援など、日常生活に必要な情報を一元的に確認できる“まちの入口”のような存在。
一方、地域通貨「ゆでぴ」は、市民の地域活動への参加を促進する目的で、ボランティアやイベント参加に応じてポイントを付与し、市内約330店舗で利用可能となっています。
こうした仕組みにより、市民が自然と地域に関わり、助け合いと参加が循環するコミュニティが形成されています。
また、これらのサービスを持続的に発展させるために、民間出資で設立された官民連携会社「CONNECT」が中核的な役割を担っています。
自治体単独では難しい柔軟な事業展開を可能にし、公共施設の予約機能やSNS的なほっこりコミュニティなど、新たなサービスも次々に追加中です。
そのほかにも、
大村湾ZEKKEIライド(県内10自治体を巻き込んだサイクルイベント)
PR動画の制作コンテスト(外部クリエイターを招き大村市の魅力を発信)
移住支援政策(地域おこし協力隊の受け入れや移住者視点での発信)
おおむら〜つながるプロジェクト(Uターン促進を目的にした学生支援)
など、地域資源と市民の力を活かした多彩な施策が展開されています。

長崎県大村市では人口増加が進む一方で、「まちのつながりの希薄化」が大きな課題となっています。移住者が増える一方で、観光客は市内に滞在せず素通りしてしまう傾向があり、関係人口や地域内交流の促進が求められています。
こうした背景を踏まえ、ワークショップでは大村市の課題として挙げられた「人口が増えていく中でまちのつながりの希薄化している現状をどのように改善したらよいか」「大村市の魅力をしっかり伝え訪れた人々を長く留めるにはどうしたらよいか」の2つをテーマに、参加者がグループに分かれて意見を交わしました。
議論の中では、次のような多様なアイデアが寄せられました:
チャレンジしたい気持ちはあっても一歩を踏み出しにくい人のために、「声を挙げられる場づくり」が必要
朝カフェやゴミ拾いなど、定期的に人が集まりやすいイベントを通じて「関わりのきっかけ」をつくる
「大村市」を目的地として選んでもらえるよう、観光ターゲットの明確化や戦略設計が欠かせない
大村市の魅力を詰め込んだオリジナルマップを制作することで、まちへの愛着や回遊性を高める
グループ発表を受けて、山中様からは次のような講評をいただきました。「100人カイギというキーワードが複数のグループから出てきたことに驚きました。大村市の未来を語る場として100人が集まる場をつくるのは非常におもしろいと思います。」
さらに、「定期的なイベントを通じて、必ず誰かに会える“居場所”をまちの中にいくつか設けていきたい」と述べられ、関係性の持続や偶発的な出会いを生む場の重要性についても共有されました。
観光施策に関しては「これまでターゲット設定が曖昧だった」との振り返りがあり、今後は具体的な戦略づくりを急ぎたいという意欲も語られました。
最後に、「いただいた意見は関係する部署と共有し、実現できるものは一つずつ形にしていきたい」と力強いメッセージをいただきました。
セミナーの締めくくりには、弊社取締役の加藤より「地域の住みやすさを移住者と地元住民がともに認識し、地域の魅力を住民自身が育てていくことが大切」との言葉があり、まちづくりへの主体的な関わりの重要性が強調されました。
その後は、登壇者と参加者が残って意見交換を実施。
登壇内容への質問だけでなく、自分の地域での実践や課題を共有する姿も多く見られ、地域や立場を越えた学び合いの場となりました。
特に関係人口の創出や居場所づくりに関心を持つ参加者同士のつながりが、自然な形で生まれていたことが印象的でした。
今回の記事では、第57回地方創生チャレンジクラブについてご紹介しました。
地域の規模や課題は異なっていても、「人とのつながり」や「関係性を育てる仕組みづくり」の重要性は共通していると感じました。
また、参加者の皆さんの前向きな姿勢から、地域をより良くしていこうとする想いが全国に広がっていることも実感しました。
私自身も、今回の学びを今後の活動に活かしていきたいと思います。
今後も地方創生チャレンジクラブはオンラインで開催します。
地方創生チャレンジクラブにご興味のある方は、ぜひ下記お問い合わせ先にご連絡のほどよろしくお願いします。
G&Cコンサルティング株式会社
info@gc-consulting.jp
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